アーセナルの獲得候補”オルクン・コクチュ”のプレー分析<後編>
昨日の前編の続きです。
パスセンス
前述したように、コクチュはプレッシャーを受けた時でも、ディフェンダーをかわすことができる。自陣でボールを受けた際は、タメをつくってチームメイトにパスコースを作る時間を与えられる。
また彼は、直線的なパスではなく、横または斜め方向へのパスを出すのを好む。
下の画像のプレーでは、狭いスペースに多くの選手がいるが、コクチュは前方のスペースを察知して、味方にパスをしている。このパス自体は成功しなかったが、コクチュはこの状況でも広い視野を保てること示した。
彼は自陣でボールを受けるために深く下がったり、ライン間のスペースを見つける動きが得意だ。下の画像のプレーでは、彼が深く下がってボールを受けている。
コクチュは90分あたり、自陣でのパス回数が平均16.35回であるのに対し、相手陣でのパス回数は28.21回である。
コクチュはロングパスに長け、90分平均で約3本のロングボールを出し、76%を成功させている。以下では彼を他のエールディビジのミッドフィルダーと比較する。
彼はペナルティエリアに90分平均で2.75回パスを出し、63.64%を成功させている。
ペナルティへ内へのパスの精度に関しては、コクチュは平均以上の成功率を記録している。
しかしコクチュは、縦方向へのパスをより多く出す必要がある。彼はパスを横や後ろに出してしまうことが多く、リスクを回避しているように見える。
イハッタレン、ツィエクなどと比べると、ペナルティエリアへのパス回数が少ない。
また、コクチュは、ボックスの端でシュートチャンスを待っていたり、少し深い位置からプレーを広げたりすることが多い。
下のグラフを見ると、イハッタレン、ツィエク、ファン・デ・ベークよりもボックス内でのタッチ数が少ないことがわかる。彼は90分に1.85回しかエリア内でタッチしていない。
ボックス内での貢献度は改善される必要がある。
ディフェンス能力
ディフェンス能力はコクチュが改善しなければならない最大の課題だ。攻撃から守備への切り替えの意識は高いが、相手がボールを持っているときには、パスコースをカットする動きを怠る。
デュエルの勝率はわずか38%でありリーグの平均を大きく下回る。
下のグラフを見ればわかるように、コクチュは90分平均で5.34回のディフェンスアクション(タックルやインターセプトなどの守備に関する行動)を記録しており、インターセプトの回数はわずか1.75回だ。
TARGET SCOUTING
Orkun Kökcü - Player profile 19/20 | Transfermarkt
昨日の記事
アーセナルの獲得候補”オルクン・コクチュ”のプレー分析<前編> - アーセナルHUB
参照
Orkun Kökçü – Player Report – Target Scouting