今後のアルテタ政権のアーセナルに予想される3つの戦術的な変化
Andrew Dowdeswell氏の記事です。
アルテタは就任以来4-2-3-1を採用し続けてきた。しかし今後ともこのシステムを使い続けるとは限らない。
以下では今後アルテタがもたらすかもしれない3つの戦術的な変化を紹介する。
ウイングの役割
アーセナルはポゼッション時において、2-3-5のようなシステムを形成し、前線5枚の一番右に右ウインガーが入り、左から2番目には左ウインガーが入る。
オーバメヤンが左サイドで起用される場合は、この戦術は非常に理にかなっている。オーバメヤンは元々センターフォワードの選手であり、ペナルティーエリア周辺でゴールを決められる。彼をサイドライン際に立たせておくのは、才能の無駄遣いだ。
しかし反対側のサイドラインにいるペペにも同じようなことが言えるだろう。ぺぺはセンターフォワードではないが左利きであり、カットインからのシュートを得意とする。
ワイドな位置にいるとそのようなチャンスは限られており、アルテタの下ではパフォーマンスに一貫性がない。
アルテタが左ウイングに求める役割を変える可能性は否めないだろう。
システム変更
アルテタは4-2-3-1のシステムに固執しているが、グアルディオラのマンチェスター・シティは4-3-3を採用している。
エジルとジャカは4-3-3には合わないため、アルテタの選択肢は狭められている。彼は 4-2-3-1に固執せざるを得ない状況にあるともいえるだろう。
アーセナルはこのシステムで成功しているし、ジャカとエジルは、これまでのところアルテタの下で良いパフォーマンスを見せている。しかしエジルは以前のようなレベルからはほど遠く、ジャカはアスリート能力の不足に苦しんでいる。
怪我から復帰したトレイラは4-3-3に適応する選手であり、新たなシステムへの移行は考えられないことではない。
サイドバックの役割
左サイドバックで起用されていたサカは現代的なサイドバックであったが、ケガから復帰したティアニーはより古典的なタイプのサイドバックだ。
サカが前方でプレー可能になり、中盤や前線の構成に影響をもたらすだろう。しかし最も大きな影響を被るのは、右サイドバックのベジェリンだ。
これまでのところ、左サイドバックの攻撃的なポジショニングとのバランスをとるために、アルテタは右サイドバックに主に後方でのプレーを要求していた。
そしてベジェリンはその役割で窮屈そうにプレーをしていた。
左サイドにティアニーを配置することで、システム全体のバランスが良くなり、アルテタはベジェリンに攻撃参加する役割を与えるかもしれない。
Andrew Dowdeswell